2010年8月22日(日)「しんぶん赤旗」

「普天間」返還の道探る

東京で集会 爆音判決成果生かす


 「沖縄・普天間から平和の声を」のテーマで米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)の基地被害、爆音訴訟判決の成果と問題を考える集会が21日、都内で開かれました。国民のくらしから司法のありかたを考える「司法に国民の風を吹かせよう実行委員会」(風の会)がよびかけたもので、70人が参加しました。

 清水鳩子主婦連合会参与が「(普天間問題、司法改革という)二つの問題はいずれも大事なテーマであり、積極的にとりくみたい」と主催者あいさつ。7月29日の普天間基地爆音訴訟の福岡高裁那覇支部での控訴審判決について、訴訟団の高橋年男事務局長、同弁護団の西川研一弁護士が報告、問題提起しました。

 高橋事務局長は、判決が住民を苦しめる米軍機の飛行差し止めの訴えを却下したことは司法の立場を放棄したなさけないものと批判。「被害認定は『世界一危険な基地』とし、低周波被害などにまで踏み込んだことは想定外だった。基地の閉鎖・返還に向けた国民世論の形成、日米政府に迫るうえで力になる」と評価しました。

 西川弁護士は、判決が棄却した「飛行差し止め」の根拠にする「(米軍機の飛行は)日本政府の支配が及ばない第三者行為」について、「日本の基地提供があるから米軍機は飛行できる、という事実でこれを突破していきたい」と強調。原告が飛行差し止めを求めて最高裁に上告したことを報告しました。

 高橋事務局長、西川弁護士は「最高120デシベルというすさまじい爆音が昼夜の区別なく一日百数十回も襲い掛かる基地被害。この事実を広く伝え、日米両政府を追い詰めたい」と表明。県知事選への出馬を表明した伊波洋一宜野湾市長の勝利とともに、名護市議選、宜野湾市議選で基地閉鎖、返還を求める議員の勝利を訴えました。





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