2010年8月19日(木)「しんぶん赤旗」
児童福祉司 抜本増員を
宮本氏、虐待根絶へ提起 衆院特委
|
日本共産党の宮本岳志議員は18日の衆院青少年問題特別委員会で、大阪市西区の幼児虐待事件をとりあげ、児童相談所の対応などについて質問しました。
宮本氏は冒頭、事件が起きたマンションを訪れて献花し、大阪市議会文教経済委員会協議会を傍聴、児童福祉司ら関係者から現状をきくなどして調査を行ったことを紹介。同様の事件が二度と起きてはならないとし、荒井聡内閣特命担当相に、虐待の根絶に全力を挙げるよう求めました。
宮本氏は、今回の事件は、通告を受けてすぐに立ち入り調査をすれば子どもの命が守れた事例と指摘し、なすべきことがなされなかったと強調しました。
子どもの安全を確認するための張り込みや聞き込みなど対応が不十分だったことについて、「すべてを児童相談所や職員の責任にすることはできない」と発言。背景に、体制不備が指摘され続けてきたにもかかわらず、児童福祉司の増員と新たな児童相談所の開設がすすんでいない現状があることを指摘。児童福祉司の抜本的増員と専門性確保のための手だてをただちにとることを求めました。
厚労省の山井和則政務官は、東京・足立区の児童相談所の児童福祉司が1人で100件の事例を担当している現状をあげ、「担当件数の理想は20〜30件といわれている。実現のためには4倍の職員が必要だ。厚労省として努力していく」と答えました。