2010年8月13日(金)「しんぶん赤旗」

自衛隊の性的暴力訴訟

国側が控訴断念

賠償確定


 元自衛官の女性(24)が北海道の自衛隊基地内で同僚隊員から性的暴行を受けたうえ、自衛隊が女性を保護する措置をとらず、退職を強要した事件で12日、被告の国が控訴せず、原告女性の主張をほぼ全面的に認めて慰謝料等の支払いを命じた札幌地裁の判決が確定しました。

 これを受けて同日、原告女性と弁護団が札幌市内で記者会見をおこないました。

 やや緊張した様子の原告女性は、支援者へのお礼を述べた後、「感無量です。今まで裁判をやってきて良かった」と振り返り、安どの表情を浮かべました。

 自衛隊に対しては、女性の声を聞き、同隊の「セクハラマニュアル」の充実を求めるとともに、「隊員一人ひとりの人権が守られるような組織に変わってほしい」と強調しました。

 佐藤博文弁護士は、セクハラが横行している自衛隊の体質を指摘したうえで、「セクハラの防止、被害者救済にとってリーディングケースになる画期的な裁判だ」と評価。自衛隊や民間企業でのセクハラの根絶を主張しました。





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