2010年8月6日(金)「しんぶん赤旗」

沖縄の総意で米に迫れ

普天間基地は無条件撤去こそ

参院予算委 井上議員が要求


 日本共産党の井上哲士議員は5日の参院予算委員会で質問に立ちました。米海兵隊普天間基地「移設」で、5月28日の日米合意を推進する立場を表明した菅内閣を厳しく批判。「県民総意に基づいて普天間基地の無条件撤去を求める交渉しか解決の道はない」と迫りました。


グアム移転費負担を批判

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(写真)質問する井上哲士議員=5日、参院予算委員会

 井上氏は、菅直人首相が沖縄県民の基地負担に「お礼」を表明したことについて、“感謝”という言葉で将来も基地を押し付けるものとの批判があがっていると指摘。首相の認識をただしました。

 菅首相は、米軍基地について「東アジアの安全保障に大きな役割を果たしている」などと答弁。岡田克也外相も「抑止力は必要」などと述べました。

 井上氏は、沖縄では海兵隊の駐留や日米安保条約は必要ないという声が多数になっていることを示し、「そうやって県民に基地を押し付けるやり方はもはや通用しない」と強調しました。

 さらに、井上氏は「グアム移転」について、米国内での基地建設費を他国が負担することは前代未聞であり、民主党も反対していたはずだと指摘。ところがいまや負担増額の動きまであると告発しました。

 ゲーツ米国防長官が日本政府に負担増を求める書簡を送り、北沢俊美防衛相が協議に応じるとの書簡を送り返したという報道についてただしたのに対し、北沢防衛相は「現時点で増額を要求されていない」と繰り返すだけで、増額に応じないと明言しませんでした。

 さらに北沢氏は、日本側がこれまでグアム移転経費として送金した346億円のうち2億円しか使われていないことを答弁。グアム「移転」が計画通りに進んでいないことを示す数字です。

 井上氏は、米海軍が作成したグアムの環境影響評価でも、海兵隊「移転」は予定より3年以上遅れる可能性を認め、米議会でもグアム関連予算の大幅削減が可決されたことを指摘。それにもかかわらず、グアム「移転」経費負担を継続しようとする政府の姿勢を批判。「アメリカいいなりに従うというやり方はやめるべきだ。日本の税金を投入すること自体が間違いだ」と述べました。





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