2010年7月29日(木)「しんぶん赤旗」
職員定数増/390人正規化
日本医労連大会 運動の成果交流
|
静岡県熱海市内で開かれている日本医療労働組合連合会(日本医労連)大会は2日目の28日、運動方針をめぐる討論を行いました。
職員の増員を求めるたたかいで、山形の代議員は、公立病院で違法な宿日直や36協定を超える時間外勤務が慢性化するもとで、安心な医療を提供できる体制を求めたとりくみを報告。労働基準監督署にも申告し、是正指導が出され、副市長や議会への要請も強め、看護師37人を含む55人の職員定数増を勝ち取ったと報告しました。
広島の代議員は、公立病院で労働実態が深刻化するなかで、患者7人に対し看護師1人の基準取得を目指して議会請願などに取り組み、17年ぶりに条例定数が改定され、87人の大幅増員を行わせたと発言しました。
労働条件の改善で、岡山の代議員は国立病院での2交代勤務の導入に反対する運動を行い、看護職員の8割から署名を集めたほか、駅頭宣伝、地域ビラ1万5千枚を全戸配布するなどたたかいを強めていると発言。成果主義賃金の導入を三たび阻止した経験について全労災の代議員は、短期間に7千人分の反対署名を集め、断念させたと語りました。
全医労の代議員は、業績評価制度について、「しかられない程度に働けばいい」という声や、ナースコールの回数削減の目標を掲げた看護師が、患者に「なるべく押さないでね」と語った例などをあげ、職場を疲弊、荒廃させるものだと告発。熊本の代議員は、熊本大学病院で特定有期雇用職員制度を組合の交渉で撤廃させ、看護師ら非正規雇用職員390人を正規職員化させたと報告しました。
民事再生法の適用を受けた病院で、過半数労組を結成したと報告したのは岡山の代議員。労組として病院再建にかかわり、組合員に再建の経過も知らせながら、労働条件の改善の取り組みも進めていると語りました。
医療団体連絡会議から全国保険医団体連合会の住江憲勇会長、福祉保育労の清水俊朗書記長、日本共産党の田村智子参院議員が来賓あいさつをしました。