2010年7月27日(火)「しんぶん赤旗」
非常事態宣言を解除
宮崎の口蹄疫 71日ぶり
宮崎県内で猛威をふるった家畜伝染病「口蹄疫(こうていえき)」について、県は最後まで残っていた家畜の移動・搬出制限区域(宮崎市で4日に確認された発生例)を27日午前0時をもって解除。これをうけて東国原英夫知事は県民に対して消毒の徹底、イベントの自粛などを求めてきた非常事態宣言を解除します。同宣言の全面解除は5月18日に発令されて以来71日ぶり。
この間、口蹄疫に感染、感染の疑い、またワクチン接種をうけるなどして殺処分された牛や豚などは合計約30万頭にも及びました。その影響は畜産業者や関連業者をはじめ観光や小売業などにも及び地域の経済や県民生活に深刻な打撃を与えています。
今後、畜産農家、地域の再建と復興にむけ、安全性の確保や畜産農家などの精神的なケアなどとともに、幅広い分野への経済的支援や風評被害への対策など課題は山積しています。
日本共産党の前屋敷えみ県議は「県民全体で防疫に取り組み、感染拡大を防いだことが解除に結びつきました。ほっとしてもいますが、さらなる防疫の徹底も必要です。畜産の復興や地域経済の再建は、まさにこれから。力を尽くしていきたい」と話しています。