2010年7月22日(木)「しんぶん赤旗」
どう防ぐ熱中症
水分補給忘れずに
連日の厳しい猛暑。20日には高齢者3人の死亡者がでた熱中症をどう防いだらいいでしょうか…。
熱中症の症状はさまざまです。軽症の場合は、めまいや手足の筋肉の痛みをともなったけいれん、吐き気や全身がだるくなるなどですが、脳中枢に異常が起きると死亡することもあります。
体温調節ができないと室内でも熱中症になりやすくなります。東京消防庁は、「熱中症はすべての年齢層で発生していますが、特に高齢者に多く発生しており、高齢者は熱中症になりやすい」としています。
夏休みの帰省や行楽のため自動車で長距離移動する機会が増える時期。同庁は炎天下に車を駐車していると閉め切った車内では光や熱を吸収して30分後には50度以上になることもあるとし、「車内に小さな子どもだけを置いて車から離れることは絶対にやめましょう」と注意喚起しています。
横浜市消防局救急課によれば「渋滞中にトイレに行きたくなるから」と水分を控えるのは危険といいます。
東京消防庁によると熱中症を予防するポイントは以下のとおりです。
▽外出時は、帽子や日傘で直射日光を避ける。
▽こまめに休憩し、水分補給をする。
▽炎天下や非常に暑い場所では、長時間の作業やスポーツを避ける。
一方、環境省による熱中症環境保健マニュアルによると熱中症に対する応急手当ての方法は次のとおりです。
▽風通しの良い日陰や、冷房の利いている場所に移動する。
▽衣服をゆるめて体を楽にする。
▽冷たい水で冷やしたタオルや氷のうを脇の下や足の付け根など太い血管のあるところに置き体を冷やす。(体温の冷却はできるだけ早く行う必要があり、重症者を救命できるかどうかは早く体温を下げることにかかっています)
▽スポーツドリンクや薄い食塩水を飲む。
意識がもうろうとしたり、高熱になった場合は医療機関を受診する必要があります。
暑さのなかで少しでも体調不良を感じたら、無理をしないことが大切です。