2010年7月22日(木)「しんぶん赤旗」
東南アジア友好協力条約
カナダ・トルコが加入
近くEUも 世界人口の7割に
【ハノイ=井上歩】武力行使の放棄などを定めた東南アジア諸国連合(ASEAN)の基本条約・東南アジア友好協力条約(TAC)にカナダとトルコが正式に加入します。23日に当地で開かれるASEAN地域フォーラム(ARF)にあわせて署名式が行われます。
20日採択されたASEAN外相会議共同声明は、両国の加入を「ASEANとの協力強化、地域の平和と安全保障に関与する強いシグナル」だと歓迎しました。
さらにTAC加入国は23日、地域機構の加入を可能にする同条約第3修正議定書に署名する予定で、同議定書が発効次第、すでに加入を表明している欧州連合(EU)・欧州委員会(EC)の加入が正式に認められます。
1976年にASEAN原加盟5カ国でスタートしたTACは、一昨年に北朝鮮、昨年米国が加入しています。EUの正式加入後は計54カ国、世界人口の約7割が参加するまでに広がります。
TACは、主権尊重、内政不干渉、紛争の平和解決、武力行使の放棄などを明記。ASEANを中心とする地域協力・東アジアサミット参加の条件ともなっています。