2010年7月21日(水)「しんぶん赤旗」
NTT、派遣化を強要
札幌地裁で初弁論 原告らが告発
|
NTT東日本―北海道のコールセンターなどで勤務してきた同社の契約社員700人が、NTT北海道テレマートの登録型派遣社員への転籍を強要された問題で、女性3人が転籍強要の取り消しとNTT東日本―北海道の社員として地位確認を求める裁判の第1回口頭弁論が20日、札幌地裁で開かれました。
原告の30代女性は意見陳述で、5年以上にわたり毎年契約更新されてきたにもかかわらず、同社が「雇用の安定をはかる」と強弁し、NTT北海道テレマートへの転籍に同意しない場合、「契約期間の満了をもって雇い止めする」と脅されたことを告発しました。
さらに、生活のためにやむなく転籍に同意したものの、転籍に応じなかった契約社員の契約が更新された事実を指摘。派遣社員の女性が年配の男性社員から「どうせお前たち派遣社員は、すぐやめさせられるんだ」と言われた話を紹介し、「一日も早く、派遣ではなく元の契約に戻してほしい」と訴えました。
原告弁護団の平澤卓人弁護士は、契約社員の派遣社員化は、「首を切りやすいからだ」と指摘。「虚偽の説明で派遣労働にすることを許していいのか」と強調しました。
裁判後の報告集会で、原告側の傍聴者が入れないほど会社側が傍聴者を動員したことについて、「会社の危機感の表れだ。ますます力を合せよう」と声が上がりました。次回口頭弁論は9月29日。
■関連キーワード