2010年7月21日(水)「しんぶん赤旗」

政党助成金2回目支給

79億8500万円を8党山分け

共産党は受け取らず


 総務省は20日、2010年の政党助成金(年総額約320億円)の第2回分として、総額79億8500万円を民主、自民、公明、社民、国民新、みんなの党、新党改革、新党日本の8党に支給しました。先の参院選で国民に消費税増税を求めたり、「増税の前にやるべきことがある」と増税反対を訴えたこれらの政党がそろって選挙後、数千万円から億単位の税金を苦労することなく手に入れました。

 政党助成金の原資は国民1人あたり年250円の税金。国民の思想・信条や支持政党にかかわりなく国民から強制的に取り立てられ、憲法が定める思想・信条の自由を踏みにじるものです。

 この立場から日本共産党は、一貫して政党助成金の廃止を主張し、受け取っていません。党費、機関紙誌などの事業活動の収入、個人からの寄付など、党員と支持者、国民から寄せられる浄財で活動資金をまかなっている唯一の政党です。

 第2回分を支給された8党は、参院選投開票日の翌日(12日)までに総務省に「政党助成金をもらいたい」と請求していました。

 支給の内訳は、民主党43億2500万円、自民党25億9400万円、公明党5億9700万円、社民党2億1600万円、国民新党9900万円、みんなの党9000万円、新党日本3400万円、新党改革3000万円です。

 これらの党は4月の第1回分支給で同額を手にし、参院選資金に使いました。今後も年内に159億6600万円の政党助成金を山分けしようとしています。10月の3回目の支給からは、参院選挙結果を反映した支給対象と配分額になり、たちあがれ日本も支給対象になります。

 政党助成金をとりあげた熊本日日新聞9日付の「ニッポンの進路・あなたの選択〈読者の意見編〉」では、寄せられた16件の声のうち政党助成金を「なくすべきだ」が8件と半数。「政党交付金を受け取っていない共産党の例を挙げて他党ができない理由を問う声や、税金の使途に国民がもっと関心を持つべきだといった意見もあった」としています。


 政党助成金 1994年の「政治改革」関連法で小選挙区制とセットで導入され、95年から実施。2009年までの15年間の支給総額は4719億円にのぼります。1月1日現在の所属国会議員数と直近の総選挙、過去2回の参院選の得票率を基に当初額が決まり、年4回(4、7、10、12月)に分けて支給されます。

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