2010年7月19日(月)「しんぶん赤旗」
民主党大敗・参院選総括
都道府県連へのヒアリング
菅・小沢氏に批判の声
民主党は、参院選大敗の総括文書をまとめるための都道府県連へのヒアリングを続けています。そのなかで、菅直人首相への批判とともに、「政治とカネ」の問題に絡んで小沢一郎前幹事長に対して「万死に値する」と「離党」を求める声も上がる事態となっています。
民主党静岡県連の牧野聖修会長は16日の参院選総括に向けたヒアリングで、「小沢一郎幹事長が強引な選挙戦略をやって失敗した」と発言。小沢氏が静岡などの「2人区」に複数候補を擁立し、1人区で8勝20敗と惨敗したことを批判しました。その上で、「政治とカネの問題でも本人(小沢氏)は逃げ回っている」「小沢氏が責任をとらないのなら、離党勧告すべきだ」と述べました。
枝野幸男幹事長ら民主党執行部は、選挙総括を報告する両院議員総会を今月中に開きたいとしていますが、民主党代表選の時期も確定したわけではなく、流動的です。
ヒアリングでは、参院選での菅首相の消費税10%発言に敗因を求める声が多数出ています。「消費税について多くの説明を割かざるを得ず、非常に苦しいたたかいだった」(14日、高知県連代表)、「首相の発言として軽すぎる。自民党に擦り寄るような言い回しがあった」(同日、石川県連代表)、「首相の不用意な発言で大敗北したことをまず反省し、謝罪すべきだ」(15日、鳥取県連代表)、「われわれも候補者も理解できずに選挙戦を展開してしまった」(同日、滋賀県連代表)
支持母体である連合との関係でも民主党は四苦八苦です。
菅首相が14日、連合本部を訪問して古賀伸明会長に謝罪したのをはじめ、枝野幹事長が15日、連合中央執行委員会であいさつし、「私も含めて菅体制の不徳の致すところ」と陳謝。連合が今回の参院選に民主党比例代表候補として11人を立て10人が当選したものの7人を立てた2007年の参院選より23万票減らす結果となった“後始末”に追われています。
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