2010年7月18日(日)「しんぶん赤旗」
日本民主主義文学会全国研究集会始まる
滋賀
|
「文学は時代にどう向き合うか」をテーマに、日本民主主義文学会(吉開那津子会長)の第21回全国研究集会が17日から3日間の日程で滋賀県大津市で始まりました。
150人を超える人々を前に開会あいさつにたった吉開会長は、1968年に開かれた第1回研究集会は少人数ながら水準の高い作品を生み出すために熱く話し合ったことをふりかえりながら、いい作品を生み出すために大いに議論を深めてほしいと呼びかけました。
シンポジウム「私にとっての時代と文学」では、能島龍三『夏雲』(新日本出版社)、旭爪あかね『月光浴』(同)、横田昌則「風にさからって」(『女性のひろば』連載)をめぐって、それぞれの作者がパネリストになり、『民主文学』編集長の丹羽郁生氏の司会で、時代と青春の意味、生きがたい現実と創作上の問題などについて語り合いました。
『小林多喜二と宮本百合子』で第6回手塚英孝賞を受賞した三浦光則氏の授賞式がおこなわれました。研究集会は、引き続いて「なぜ戦争を描くか」「歴史小説を考える」「労働現場と現代の貧困をどう描くか」など六つの分科会にわかれて討論が行われます。