2010年7月15日(木)「しんぶん赤旗」
主張
日本共産党創立88周年
国民とともに未来を見つめて
日本共産党はきょう、1922年7月15日の創立から88周年を迎えました。参院選挙をともにたたかった全国の党員、支持者、「しんぶん赤旗」読者のみなさんとともに、この日を喜びたいと思います。同時に、議席と得票を後退させた参院選の結果を重く受け止め、内外のみなさんのご意見、ご批判に真摯(しんし)に耳を傾けて掘り下げた自己検討を行い、国政選挙での巻き返しに向け、新たな前進への決意を固めていきたいと思います。
国民の苦難あるところ
日本共産党は戦前、天皇制や侵略戦争に反対しただけで逮捕・投獄される野蛮な政治のもとで、勇気をふるって党をつくり活動を始めました。日本共産党が結党にあたって主張したのは、専制政治に反対し「国民が主人公」の日本をつくる、朝鮮半島や中国などへの侵略戦争を中止するなど、当たり前のことです。8時間労働制の実施や社会保障の充実、最低賃金制度の確立など、いまでは大きく前進した要求も掲げられました。
こんな当たり前のことを主張し、党をつくっただけで弾圧され、生命さえ奪われる困難のなかで、日本共産党の多くの先輩が活動しました。侵略戦争の悲惨な敗北と戦後の主権在民の政治の確立は、その主張の正しさを証明しています。命がけで戦争に反対し、主権在民を掲げた党の存在は、日本の戦前史に特筆すべきことです。
結党いらい88年の足取りは決して平たんなものではありませんでしたが、社会進歩の促進のためにつねに国民の立場に立ち、困難をいとわず活動を続けたことは誇りです。「国民の苦難あるところに日本共産党あり」は、結党以来の日本共産党の精神です。
今年は1960年に日米安保条約が改定され50年の年です。日本共産党は戦後、日本がアメリカの占領下におかれた時代から、アメリカの軍事基地拡張に反対し、日本の再軍備や日米の軍事同盟強化の動きに反対しました。60年の安保改定反対闘争にあたっても、日本をアメリカの侵略戦争に巻き込む安保改定の狙いを明らかにし、広範な国民のたたかいのために力を尽くしたことは、全国津々浦々での「安保共闘」などの記憶として、いまに伝えられています。
国民の暮らしと営業を守るためにも日本共産党は力を尽くしてきました。消費税の増税問題が今度の参院選でも大きな焦点となりましたが、低所得者ほど負担が重い最悪の大衆課税である消費税(大型間接税)の導入に、日本共産党は一貫して反対しました。その立場は、今日の消費税増税反対のたたかいにもつながるものです。
「国民が主人公」実現へ
日本共産党がさまざまな困難に屈せず前進することができたのは、国民の支えとともに綱領で「異常な対米従属」「大企業・財界の横暴な支配」を打破し、「国民が主人公」の新しい日本をつくるという展望を持っていたからです。
いま日本の政治は行き詰まり、閉塞(へいそく)状況の根底には「アメリカ・財界いいなり」という年来の政治のゆがみがあります。日本共産党は国民の切実な要求の実現をめざすたたかいと一体に、「国民が主人公」の新しい日本への展望を語り広げていきます。同時にそのなかで、どんな条件の下でも選挙で前進・躍進できる強大な党づくりをすすめる決意です。