2010年7月14日(水)「しんぶん赤旗」
“年度内取りまとめ困難”
消費税増税案 玄葉担当相が表明
玄葉光一郎公務員制度改革担当相(民主党政調会長)は13日の閣議後の記者会見で、消費税を含む税制抜本改革の具体案取りまとめ時期について「(来年)3月というのはなかなか大変ではないか。これに固執せず進めるべきだ」と述べ、2011年度以降への先送りを示唆しました。
菅直人首相は当初、「10年度内」に具体案を取りまとめる考えを示していましたが、今回の参院選での民主党大敗を受け、そのスケジュールが厳しくなったとの見方です。枝野幸男民主党幹事長も12日の会見で「当初想定していた期限にこだわらない」と言及しています。
玄葉氏は会見で、参院選の結果について「国民から消費税を含む税制抜本改革の議論について、より丁寧に手順を踏んで、時間をかけて進めるようにというメッセージをいただいたものと考えている。これを踏まえた進め方を政府と連携をとってしていかないといけない」と述べました。
野田佳彦財務相も同日の会見で、民主党大敗の要因に菅首相の消費税増税発言が影響を与えたと認めたうえで、今後の議論について「時期も使途も含めて各党との協議で丁寧に進めていきたい」と慎重な対応をとるべきだと強調しました。
消費税増税を迫っている日本経団連は選挙結果を受け、「消費税(問題)は説明不足との印象は免れないが、そのために負けたとは思わない」「(財政・社会保障改革をめぐる論議が)具体的に進められることを期待する」(米倉弘昌会長)としています。