2010年7月12日(月)「しんぶん赤旗」
きょうの潮流
日曜日の朝、投票所に行くと、投票をすませた老夫婦とすれ違いました。「増税されたら本当に困る」「当選するといいねえ」。おそらく消費税増税阻止を願って、祈るような気持ちで票を投じたのでしょう▼暮らしと平和のかかった今回の参院選。大争点となった消費税増税問題では、切実な声が日本共産党に相次ぎました。不況で大幅減収のタクシー運転手は、「このうえ消費税増税されたら暮らしていけない」とファクスで手紙を寄せました▼自民党の有力支持者だった老舗洋品店の店主は、「増税をやめさせられるのは共産党しかいない」と取材に応じてくれました。大企業の過少な法人税負担を元に戻すなどすれば消費税増税は必要ない、という説明を聞き「目からウロコが落ちた」と知人に支持を広げてくれた大企業社員も▼この期待に応えようと全国の党支部・後援会は、宣伝や対話・支持拡大で連日奮闘しました。本紙に登場した最高齢は97歳。老いも若きも心を一つにして、まさに投票箱のふたが閉まるまでの猛奮闘です▼不自由な手で連日電話をかけた愛知県設楽町の筋ジストロフィー患者の大久保巳司さん(57)の決意が紙面で紹介されました。「この身をば 捨つるに余れる 議席の重み 負けるもんかと よし勝ちに行く」▼有権者の多くの思いが込められた一票、一票。これに応えてやるべきことは、たくさんあります。蒸し暑い日が続きますが、一服はしていられない。増税阻止をはじめ、これからが夏本番のたたかいです。