2010年7月12日(月)「しんぶん赤旗」
与党が過半数割れ
参院選 消費増税に厳しい審判
昨年9月に民主党政権が誕生して以降、初の本格的な国政選挙となった第22回参院選が11日投開票されました。12日午前0時20分現在で民主党は改選54議席を下回り、連立を組む国民新党との非改選議席とあわせても過半数の122議席に達せず、参院で与党過半数割れとなることが確実となりました。世論に逆らい、消費税増税、米軍新基地の押し付けを進めようする菅・民主党政権に有権者の厳しい審判が下されました。
日本共産党は0時20分現在で、比例代表で2議席を獲得することが確実となりました。
全国が注目し、有力7人が争った東京選挙区(定数5)の小池あきら候補は、猛追の大接戦を繰り広げ、最後の1議席をめぐって、みんなの党の松田公太氏と最後まで激しく争いましたが、及びませんでした。その他の当選は、民主党の蓮舫、小川敏夫、自民党の中川雅治、公明党の竹谷とし子の各氏。
民主党は、非改選62議席とあわせ与党過半数を目標に掲げましたが、改選54議席には届かず、6年前に獲得した50議席を割り込む情勢。栃木選挙区では簗瀬進予算委員長が落選しました。菅直人首相は11日夜、同党の獲得議席にかかわらず、首相を続投するとの考えを自らに近い国会議員に伝えました。
一方、自民党は改選38議席を10議席以上上回りましたが、比例代表は過去最低の議席にとどまる見通し。公明党は改選維持が難しい情勢です。参院選で初めて候補者を擁立したみんなの党は、大きく議席を伸ばしました。
日本共産党は比例代表で18人、選挙区では46人を公認。沖縄選挙区ではイジュ唯行氏を推薦してたたかいました。菅首相が打ち出した「消費税10%」が最大の争点となり、日本共産党は消費税増税の狙いが大企業減税の穴埋めであることを告発。消費税増税反対を訴え、消費税に頼らない暮らし応援の経済対策を示しました。菅政権が沖縄県民の総意をふみにじって沖縄県名護市辺野古へ新基地を押し付けようとするもとで、普天間基地の無条件撤去を県民・国民とともに掲げてたたかうなど、民主党・菅政権に正面から立ち向かう論戦を繰り広げ、共感を広げました。
選挙戦は、改選121議席(比例代表48、選挙区73)に437人が立候補しました。総務省がまとめた最終投票率は57・20%前後で、2007年より1・44下回りました。
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