2010年7月7日(水)「しんぶん赤旗」
菅内閣1カ月 危険な正体くっきり
米・財界に追随、比例定数削減
真っ向対決 共産党
菅内閣発足から8日で1カ月。20ポイント近い内閣支持率の急落という過去に前例のない事態に見舞われた菅直人首相は選挙最終盤に入り、「民主党とともに安定した責任ある政治をつくるのか」と迫っています。その「安定・責任」の名で狙うのは、米国と財界への忠誠と追随の政治であり、自公政権でもやらなかった民主主義破壊です。この菅政権に国民の立場で正面から対決する党はどこかが問われています。
菅内閣の1カ月は、米国と財界への忠誠と追随そのものです。6月27日の日米首脳会談で菅首相は、米国が求める沖縄県名護市辺野古への新基地建設の「日米合意」について「実現に向け真剣に取り組んでいきたい」と確約。そればかりか「日米同盟は過去50年間、アジア太平洋の平和の礎として不可欠な役割を果たしてきた」と、日米同盟を全面賛美しました。
財界に対しても、政権発足から菅首相をはじめ閣僚、枝野幸男幹事長ら党幹部が日本経団連と相次いで会談し、財界の方針に忠実に従って「消費税増税と法人税減税」をセットで打ち出しています。
重大なのは、こうした悪政を進めるために菅・民主党が、衆院比例定数の80削減を参院選後の臨時国会で狙っていることです。比例80削減が強行されれば民主党は衆院で4割台の得票で、3分の2を超える議席を独占。参院で法案が否決されても衆院で再議決すれば成立させることが可能となります。消費税増税法案を来年度中にも成立させ、次の総選挙では「事後承認」を得るだけという菅内閣のスケジュールと不可分です。
こうした菅政権の危険な政治を告発し、国民の立場にたって暮らし・平和を守る対決を示しているのが日本共産党です。米国にも財界にも国民の立場で堂々とモノを言える政党、議会制民主主義を徹底して守り抜く政党だからこそできるのです。
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