2010年7月2日(金)「しんぶん赤旗」
名護市、拒否へ
新基地調査 沖縄県は許可
沖縄県名護市は、沖縄防衛局から出されている新基地建設のための「現況調査」許可について、不同意の回答を15日にも示す見通しであることが1日、本紙の取材で分かりました。
現況調査申請は沖縄防衛局が6月15日に同市に提出したもの。現況調査は名護市辺野古沿岸を対象に、サンゴやウミガメ類の卵や海藻類を採取し生態系を調査します。このうち名護市への許可申請は、辺野古ダムへの立ち入り調査、天然記念物現状変更許可申請、漁港区域内での調査行動などが対象。
稲嶺進名護市長は6月の定例市議会で許可申請が届けられていることを明らかにし、「移設施設を前提とするものなら協力できない」と表明し、同意や許可をしない意向を示していました。
現況調査については「アセス法違反の脱法行為」との批判が根強くあります。
同調査をめぐっては許認可権をもつ沖縄県が6月3日に、「防衛省のアセスは進行中であり止める理由はない」として許可しています。
しかし、河川(辺野古ダム)などや漁港区域内での調査行為については市に許認可権があるため、沖縄防衛局の調査着手は難しいとの指摘もあります。