2010年7月2日(金)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 先ごろ、東京都内に住む知人は、“まさか”の出来事を体験しました。同様の話が、あちこちにあるかもしれません▼彼女は、夫に先立たれ、近くの高齢者施設にいる亡夫のお母さんに寄り添いながら暮らしています。先日、亡夫のおいが突然、北海道からやって来ました。彼女は思いました。「施設に入ったおばあちゃんを見舞いに来たのだろう。珍しいこと」▼ところが、おいは、思いもよらない言葉を口にしました。「おばあさんを区役所に連れて行くから」。つまり、参院選の期日前投票に連れて行く。おいは、そのためにわざわざ上京してきたのです。北海道から、飛行機代をつかって▼どの党の運動か、見当がつくでしょう。有力7候補で5議席を争う東京選挙区。激戦から抜け出そうと、各党ともなりふりかまっていられません。民主党の候補も、“まさか”と驚かせる口ぶりです。菅首相が「公約と受け止めていただいて結構」と認める「消費税増税」を、「公約でない」といい出したのですから▼さて、日本共産党は小池あきらさん。こんどの選挙が始まるまで、242人の参院議員のうち日本共産党の議員は7人でした。公約実現をめざし、1人の議員が三人力、四人力の大奮闘です。政策委員長の小池さんは、質問に政策づくりにテレビ討論に、五人力、十人力の働きといってもいいすぎではないでしょう▼テレビが「共産党きっての論客」と紹介する小池さん。国会と日本の政治全体にとっても、なくてはならない議席です。





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