2010年7月1日(木)「しんぶん赤旗」
米司令官が空爆強化示唆
先月 アフガン戦死者100人超
【ワシントン=西村央】アフガニスタン駐留米軍のマクリスタル司令官解任で後任に指名されたペトレアス中央軍司令官は6月29日、米上院軍事委員会公聴会で証言し、「危険な状況下の兵士を守るために手を尽くすことは道徳的要請だ」と述べ、武装勢力に対する空爆を強化することを示唆しました。
空爆による住民の犠牲に対する批判を受け、前司令官は空爆を抑制してきました。
ペトレアス氏は「アフガニスタンではこの数カ月、厳しい戦闘で深刻な犠牲を出している」と指摘。武装勢力掃討に伴う犠牲の増加は避け難いとして、「今後数カ月間、さらに厳しいものになるだろう」と述べました。
一方、アフガンで死亡した米軍と多国籍軍兵士が、6月は100人を超えました。2001年10月の開戦以来、1カ月の死者が100人台となったのは初めてです。
民間ウェブサイト「イラク連合軍犠牲者総数」によると、6月までの半年間の戦死者は321人。累計戦死者は1889人となっています。
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