2010年6月25日(金)「しんぶん赤旗」
きょうの潮流
さあ、2010年参議院選挙。ゆきづまった政治の変革へ、確かな道を切り開く絶好の機会がめぐってきました▼「ギリシャみたいになっちゃうよ」は、菅首相の第一声です。ギリシャのように財政が破たんすると、たいへんなことに「なっちゃうよ」。首切り、給料切り、年金切り…。そんなのいやなら消費税の増税をよろしく、という論法です▼「ギリシャみたいに…」の殺し文句で丸め込もうと、有権者をあなどり見下す調子が気になります。首相のおとぼけぶりをみると、なおさらです。財政に大穴をあける法人税減税の公約の方は、そしらぬ顔して隠し立てするのですから▼「思い切って実行すると公言したことを実行できる力を与えていただきたい」も、菅首相の訴えです。やはり、気になります。有権者は、昨年の総選挙で民主党を圧勝させ力を与えました。ところが、「普天間基地」や「高齢者医療」の公約を次々と破り、政治への信頼を損ないました▼1年もたたないうちに、自民党政治に返った民主党。こんどは、米軍基地を沖縄県内にたらい回しする力を、消費税増税を実行できる力を、与えてほしい? それは虫のいい、無理な相談ではないか▼日本の政治をたちゆかなくさせている「財界」と「アメリカ」にしばられず、道理の力、草の根の力で立ち向かってきた日本共産党。有権者に、隠し立てなどせず政見を存分に訴えられる党が、いま誇らしく感じられます。この党と有権者の共同が、未来への展望を開く力だから。