2010年6月24日(木)「しんぶん赤旗」
消費税増税の税制「改正」大綱
社民・国民新 閣僚として署名
菅直人首相(民主党代表)の消費税10%発言について社民党は「消費税率の引き上げには反対だ」(福島瑞穂党首)、国民新党も「国民の心がわかっていない」(亀井静香代表)と“反対”のように言っています。
しかし、菅首相が他党から「消費税増税は唐突だ」と追及されるたびに、唐突ではない理由にする政府の税制「改正」大綱(昨年12月22日)に、閣僚として署名したのが社民党の福島氏と国民新党の亀井氏でした。
社民党や国民新党もオブザーバーとして参加した政府税制調査会で審議され、閣議決定された税制「改正」大綱は「消費税のあり方については、今後、社会保障制度の抜本改革の検討などと併せて…検討していきます」と明記し、法人税については「国際競争力などの観点から税率引下げの必要性が指摘される」との意見に沿って、将来の増税と法人税引き下げを政府として打ち出したものでした。
社民党は「少子高齢社会で間接税に頼らざるを得ない部分は出てくる。その一つが消費税」(阿部知子政審会長、2月24日の衆院予算委員会中央公聴会)と発言。国民新党も「財政再建という意味では消費税の論議もしなければいけない」(下地幹郎国対委員長、2月12日の衆院予算委員会)と主張していました。
社民党は、後期高齢者医療制度も「廃止」といいますが、後期高齢者医療制度の廃止を先送りした2009年度2次補正予算に賛成したのが民主、社民、国民新、公明、みんなの党です。これでは、「言葉に責任を持つ政治」と言えないのではないでしょうか。(松田繁郎)