2010年6月23日(水)「しんぶん赤旗」
英軍死者 300人に
アフガン 今年だけで55人
英国防省は21日、2001年からのアフガニスタン侵攻で死亡した英軍兵士が300人に達したことを明らかにしました。英バーミンガムの病院で治療を受けていた海兵隊員が死亡したことによるものです。アフガンで続く戦争に終結の兆しが見えないなかでの英軍の死者増大で、アフガン派兵への世論の支持は急速に落ち込んでいます。
死亡した海兵隊員は、アフガン南部のヘルマンド州で服務中に負傷しました。アフガンで死亡した兵士は今年だけで55人になりました。米国が主導する北大西洋条約機構(NATO)軍などのアフガン駐留軍の死者はこれで1844人に達しました。民間人の死者総数については記録がありませんが、国連アフガン支援団(UNAMA)は今年1月、昨年1年間の民間人の死者を過去最高の2412人と発表。別の国連情報によると、このうち1050人が子どもだといいます。
英軍はアフガンに米国の約10万人に次ぐ9500人を派兵、南部を中心に展開しています。キャメロン首相は、海兵隊員の死にあたっての声明で、「(アフガン軍が)自国の治安を維持できるようになったときが、われわれが帰還できるときだ」と英軍駐留を正当化しました。
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