2010年6月19日(土)「しんぶん赤旗」
米軍機爆音で比内地鶏圧死
低空飛行でパニック
秋田・大館市
秋田県大館市比内町大葛の鶏舎で、米軍機の低空飛行(14日午後1時30分ころ)の衝撃音で、比内地鶏86羽が圧死したことが18日までにわかりました。
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ことし2月にも3回、低空飛行で近くの2集落の2鶏舎で計120羽が圧死しており、生産農家は「出荷直前の被害だった。許せない」と憤ります。
同市農林課によると、東北防衛局職員2人が15日に現地調査に入り、「(その時刻に)米軍機が比内地区の上空を低空飛行した」事実と「比内地鶏の圧死」を確認し、同市に連絡を寄せました。同局は、JAあきた北にも同事実を伝えています。
低空飛行を目撃した女性(75)は、地上約70メートルの高さのところで、「ワゴン車の胴体くらいの飛行機がバリバリと迫ってきた。怖かった」と話します。
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比内地鶏は、大きな音がすると固まる習性があります。被害のあった鶏舎の男性(75)は、隣接する3棟のハウス(各800羽飼育)のうち1棟で「鶏たちが高さ1メートルの山になっていた。ものすごい熱だった。下に入った鶏が窒息死した」「沖縄の人たちの気持ちがわかる」と話します。
2月下旬に60羽の被害を受けた同市比内町独鈷の男性(57)は、「超低空飛行だけはやめてくれ」と話しています。