2010年6月19日(土)「しんぶん赤旗」
“アメリカ・財界いいなり”から
「国民が主人公」の政治への転換を
日本共産党が参院選公約
志位委員長が発表
日本共産党の志位和夫委員長は18日、党本部で記者会見し、参院選公約「“アメリカ・財界いいなり”から『国民が主人公』の政治への転換を――そうしてこそ『政治を変えたい』という願いが生かせます」(全文)を発表しました。市田忠義書記局長が同席しました。
「消費税増税」「米軍基地押しつけ」“大連立”に正面から立ち向かう
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志位氏は、鳩山由紀夫前首相の政権投げ出しの根底には、アメリカ・財界いいなりに国民を裏切った政治があったが、菅政権は、鳩山政権以上に米国に忠誠を誓い、財界に追随していることが明りょうな政権だと指摘。「そうである以上、日本共産党は、これと正面から対峙(たいじ)し、『国民が主人公』の政治への転換を目指してこの選挙をたたかうとの基本姿勢を公約で示した」と強調しました。
生活と経済にかかわる公約と争点について、民主党が打ち出した「強い経済」の目玉は法人税減税であり、「強い財政」の目玉は「消費税を含む税制の抜本改革」だと指摘しました。
菅首相が17日、「自民党が提案している(消費税率)10%を参考とさせていただきたい」と発言したことをあげ、「これでは税率倍増だ。大増税計画を許すのかが大争点として浮上してきた」と指摘。「民主・自民は消費税増税競争を選挙の出発点で始めた。これにストップをかけるのが私たちの党の重要な仕事だ」と力を込めました。
志位氏は、今度の消費税増税の特徴は、法人税減税と一体になっていることにあり、大本には財界の要求があると指摘。これはまさに、「大企業減税の穴埋めに庶民を苦しめる消費税増税を押しつける」ものであり、「二重三重に道理がない」と述べました。
その上で財源政策としては、軍事費などの無駄づかいにメスを入れ、大企業・大金持ち減税を見直すことに加え、大企業の過剰な内部留保と利益を社会に還元させる仕組みをつくり、日本経済を内需主導の成長軌道に乗せることで税収増をはかるという方針を説明しました。
また、もう一つの大争点となるのは、沖縄・米軍普天間基地問題だと強調しました。
民主党政権が結んだ「日米合意」について、これで“一件落着”には決してならず、今後いよいよ矛盾が広がらざるをえないと指摘。「日米合意」の白紙撤回と普天間基地の無条件撤去以外に解決の道はないことを太く訴えていくと述べました。さらに名護市辺野古への新基地建設と「抑止力論」では、民主も自民も共通しているが、この「抑止力論」を打ち破り、基地押し付け勢力全体に審判を下す必要があると述べました。
その上で、「消費税増税でも、基地押し付けでも、民主・自民の“大連立状態”が生まれており、それに正面から立ち向かうのは日本共産党だという構図がはっきり生まれてきているのが今度の選挙の特徴だ」と強調しました。
また、比例定数削減の動きが強まっていることに厳しく反対する方針を表明しました。
志位氏は、日本共産党が果たす役割について「今度の選挙では、アメリカにも財界にも、国民の立場でモノを言える党ということを大いに訴えていきたい」と述べました。
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