2010年6月12日(土)「しんぶん赤旗」
亀井郵政相が辞任
郵政法案先送り受け 後任に自見氏
国民新党の亀井静香金融・郵政改革担当相は11日未明、政府・民主党が郵政改革法案の成立を次期臨時国会に先送りする方針を決めたことを理由に閣僚の辞任を表明し、菅直人首相は同日午前の閣議で亀井氏の辞任を決めました。同党は連立を維持し、後任には自見庄三郎幹事長が就任しましたが、政府・与党内の迷走があらわになり、発足早々の菅政権にとって大きな打撃です。
郵政改革法案の取り扱いをめぐり民主、国民新両党は11日未明まで断続的に会談。国民新党は、参院選に向けた“実績づくり”のため今国会での成立を求め、16日までの会期を2週間程度延長するよう要求しました。一方で、民主党は参院選を速やかに実施したいとして延長に応じないなど、双方の党利党略があらわになりました。
会談の結果、▽郵政改革法案と同一の法案を参院選後の臨時国会での最優先課題とし、速やかな成立を図る▽連立の枠組みを維持し参院選を戦う―などとした5項目の「確認書」を11日未明に交わしました。
亀井氏は党本部で記者会見し、「党代表の私は約束を破られた。(菅直人首相に約束を)履行させられなかった責任がある」と辞任を表明しました。
仙谷由人官房長官は11日の閣議後の記者会見で亀井氏辞任が政権に与える影響について、「まったくないといえば強がり、うそになる」とダメージになっていることを認めました。
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