2010年6月11日(金)「しんぶん赤旗」
南アだより
祭りは始まっている
街中にブブゼラと歓声
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「こんなに多くの人、見たことないよ」―。サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会を2日後に控えた9日、開幕戦が行われるヨハネスブルク市内で南アフリカ代表「バファナ・バファナ(愛称=少年たちの意味)」の“市民壮行会”が行われました。
選手を乗せたバスがパレードし、なんと25万人の市民がつめかけました。
実はこの壮行会、市民が自発的に呼びかけたもの。口コミやラジオなどで広がり、予定になかったパレードが実現しました。
始まる1時間以上も前から黄色いユニホームを着た市民が踊り、お祭り状態です。選手のバスが通ると、歓声とブブゼラの音でとなりの話が聞こえないほど。選手と市民の熱いきずなを感じることができました。
「W杯は人々を結びつける力がある」。プレトリア市から駆けつけたカマル・ジャハさん(44)は興奮気味に話します。
「バファナ・バファナと連帯しよう」との横断幕を掲げていたアグエル・ブヒリアくん(11)も「人生で一度の経験かも。試合だけでなく、こんな楽しいパーティーをもっとみたい」。満面の笑みを浮かべました。(ヨハネスブルクで和泉民郎)