2010年6月9日(水)「しんぶん赤旗」

菅首相 3年で3億円集金

相当部分は政党助成金

企業・団体献金も


 前政権で問題となった「政治とカネ」。菅直人首相の「カネ」はどうなっているのか―。本人自身、「私も百パーセント真っ白という自信はありませんが…」(4日の民主党代表選スピーチ)といっていますが―。(「政治とカネ」取材班)


 菅首相に関係するおもな政治団体は、資金管理団体「草志会」、民主党東京都第18区総支部、「菅直人を応援する会」など。2006〜08年の政治資金収支報告書を調べてみると、政治団体間のやりとりなど重複分を除けば、約3億円を集金していました。(図参照)

 収入の約55%は、民主党本部からの寄付。うち、「第18区総支部」が受け取った3020万円は、すべて国民1人あたり250円の税金=政党助成金です。草志会も1億3400万円以上受け取っていますが、同党の収入に占める政党助成金の割合は、06〜08年の3年間、84%前後ですから、菅氏の収入の相当部分は政党助成金ということになります。

 企業・団体献金は埼玉県の不動産会社からの300万円など計430万円。事実上の企業・団体献金である政治資金パーティー収入は約2900万円。うち、「応援する会」が08年10月に開いた出版記念パーティーは、一晩で2190万円を集めました。しかし、20万円以上購入し、パーティー券の購入先が明らかになっているのは、京セラの40万円とNTT労組の政治団体「アピール21」の50万円だけ。きわめて低い透明率です。アピール21からは第18区総支部に500万円の献金も。

 個人献金は、草志会と第18区総支部、「応援する会」あわせて約6780万円。「個人の浄財で政治活動を続ける努力をしてきた」というものの、収入全体の22・6%です。

 支出では、草志会が07年の参院選に立候補、初当選した風間直樹、大島九州男両氏側に各1000万円寄付しているほか、地方議員が参加している「政権交代をめざす市民の会」に6000万円を寄付するなど、支持基盤づくりをうかがわせます。

 一方、菅氏が主宰する議員グループ「国のかたち研究会」は、菅氏や江田五月参院議長らが年間6万円を拠出、「新年会」「暑気払い」「合宿研修」「忘年会」など自民党の派閥ばりの飲み食いに年間300万円前後、支出しています。

図




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