2010年6月3日(木)「しんぶん赤旗」
根本に米国と財界にモノ言えぬ政治 共産党躍進で転換を
党国会議員団総会 志位委員長あいさつ
日本共産党の志位和夫委員長は2日、国会議員団総会で、鳩山首相の辞任表明は、「国民の期待に背き、公約を裏切った政治が、国民的な怒りに包囲された結果だ」と強調しました。(全文)
沖縄・米軍普天間基地問題で、「国外、県外」移設の公約を踏みにじり、名護市辺野古に新基地を押し付け、徳之島や本土にも訓練を分散する方針を決めたのは、「まさに裏切りそのものだ」と告発。「政治とカネ」の問題でも、首相自身や小沢一郎幹事長の疑惑などについて、「何一つ国民への説明責任を果たしていない」と指摘しました。さらに暮らしの問題でも、後期高齢者医療制度撤廃の先送り、“抜け穴”だらけの派遣法改定案などをあげて批判しました。
その上で、志位氏は、これらの問題は、首相個人だけの責任にとどまらない、「民主党全体の責任だ」と強調しました。辺野古への新基地建設を決めた日米合意は、「首相が辞めたからといってなくならない、ひきつづき存在している」と述べ、普天間基地の閉鎖・撤去、県内移設反対、無条件撤去のたたかいの発展をよびかけました。「政治とカネ」の問題も「辞めてすむ問題ではない」と指摘し、民主党全体で小沢氏らの証人喚問を拒み、疑惑の究明をことごとく妨害してきたことを批判するとともに、真相究明を強く求めました。暮らしの問題での裏切りも民主党全体で進めてきたと指摘しました。そして「どの問題でも民主党の共同責任が問われている。責任への反省がなく、首相の顔だけ替えても、国民の信頼は決して得られない」とのべました。
志位氏は、「なぜ鳩山政権がここまで転落したのか」と問いかけ、「根本にはアメリカと財界にモノが言えない政治がある」と力説。普天間問題では、「アメリカにモノが言えない政治がどこまで転落するかを絵に描いたように示した」と述べ、暮らしの問題での裏切りも財界の圧力に屈したからだと強調しました。
志位氏は、「参院選では、まさに、こうした政治の転換こそ求められている」「日本共産党は、アメリカにも財界にも堂々とモノを言い、政治を動かしてきた」と力を込め、「必ず選挙で躍進し、日本の政治に明るい展望と希望が見える結果を勝ち取ろう」と呼びかけました。