2010年6月2日(水)「しんぶん赤旗」

普天間「移設」 徳之島 日常的に訓練

官房長官答弁 海兵隊基地化も


 平野博文官房長官は1日の参院外交防衛委員会で、米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)の「移設」に関する日米共同発表に鹿児島・徳之島を訓練移転先として明記した理由について「常態的に一体的オペレーション(運用)でなされる訓練も日常的にある。そういう概念で見た時におのずから(本土と沖縄との)距離的な制約がある」と述べ、徳之島では日常的な訓練を想定していることを明らかにしました。


 同長官の答弁は、沖縄で海兵隊の陸上部隊とヘリ部隊などが一体となって繰り広げている訓練を徳之島にも拡大する狙いを示したもの。そのために長官は「(徳之島にある)県管理空港を十分に使い得る状態に整備し直さなければならない」とも答弁し、日常的な訓練に対応した改修工事が必要との認識を示しました。

 これに関連し同長官はまた「(移転対象に)トレーニング(訓練)とアクティビティ(活動)という概念を入れている。米軍活動ということだから訓練移転のみとは理解していない」と述べ、基地機能の移転=海兵隊基地化の可能性に言及しました。

 一方、共同発表が触れている日本本土の自衛隊基地への訓練移転については具体例として「3週間くらいかけて本土の自衛隊基地に(沖縄から)出かけて訓練をする」と答弁しました。これは、2006年5月の米軍再編「ロードマップ」で合意された、本土の自衛隊基地への米軍機の訓練移転が最小で1日、最大でも2週間とされていたことを大幅に上回るものです。





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