2010年6月1日(火)「しんぶん赤旗」
人道支援船拿捕 10人死亡
イスラエル海軍 トルコが抗議
イスラエルによる封鎖で物資不足が続くパレスチナ・ガザ地区への救援物資を積んだ民間人道支援団体の船が5月31日、イスラエル海軍に拿捕(だほ)され、その際の衝突で、イスラエル軍によると少なくとも乗組員10人が死亡しました。さらに、数十人が負傷したとの報道もあります。
ロイター通信によると、事件を受けて、トルコ外務省は「今回の行為がもたらす結果を受け止めなければならない」と、イスラエル海軍の軍事行動に「強く抗議」する声明を発表しました。支援キャンペーンはトルコの人権団体が中心となっています。
一方、イスラエルのベンエリエザー通産相は、「すべての犠牲者に対して哀悼の意を表することだけしかできない」と表明しました。
支援物資を積んだ船は5月22日にトルコを出発し、キプロス、ギリシャなどで現地の船と合流。また、イスラエルの支援団体も加わって、約1万トンの物資とともに週末にかけてガザに到着する予定でした。
これに対しイスラエル政府は海軍に、ガザへの海路の封鎖命令と船舶のガザへの接近を防ぐよう命じていました。