2010年5月29日(土)「しんぶん赤旗」
失業率5.1%に悪化
前年同月比 10万人増え356万人
総務省が28日発表した労働力調査によると、4月の完全失業率(季節調整値)は5・1%と前月比0・1ポイント上昇し、2カ月連続で悪化しました。完全失業者数は、前年の同じ月に比べ10万人増加の356万人。前年同月比で18カ月連続して増加しました。就業者数は、前年同月比53万人減の6269万人でした。
男女別の完全失業率は、男性が前月から0・1ポイント低下し5・5%となったものの、女性が前月から0・4ポイント上昇し、4・7%となりました。完全失業者数356万人のうち、男性が217万人、女性が139万人です。
完全失業者を求職理由別で見ると、解雇などの「非自発的失業」によるものが前年同月比で3万人減少したものの、なお151万人と高止まりを続けています。
一方、「新たに収入が必要になった」人が48万人で、前年同月比7万人増と目立って増えています。また、完全失業者を世帯主との続き柄で見ると、「世帯主」が前年同月で同数の87万人と、依然深刻な状況にあることに加え、「世帯主の配偶者」が前年同月比12万人増の58万人と、大幅に増加しています。
賃金が低下するもとで、家計を支えようと求職活動を始めた女性が就職することができずに「失業者」となり、失業率を押し上げている実態が浮かび上がっています。
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