2010年5月28日(金)「しんぶん赤旗」
NPT会議「最終宣言」
会期末寸前まで協議
主要論点、合意に至らず
【ニューヨーク=西村央】ニューヨークの国連本部で開かれている核不拡散条約(NPT)再検討会議は26日、午前、午後と非公開で全体会合を続けました。複数の出席者によると、主要な対決点を埋める実質審議がないまま終了。「最終宣言」の第2次案が各国に提示されるのは27日午後(日本時間28日未明)とされており、最終日の28日を前にぎりぎりの協議が続けられています。
26日の会合終了後、ある非同盟諸国会議参加国の代表は「これまでのところ、各国はそれぞれ修正案を出しているが、主要論点での合意に至っていない」と指摘。核廃絶をめぐっては、非同盟諸国が主張する期限の設定に多くの国は反対していないものの、「核保有国が核廃絶をめぐる表現を弱めようとしている」と合意に至っていない理由をあげました。
今後、交渉促進にあたる調整担当者が中心となり、26日夜から27日午後(同27日朝から28日未明)にかけて、非公式協議を通じて第2次案をまとめ、議長はこれをふまえて27日夕方までに新しい文書を各国に配布します。
文書配布後に開かれると見られる全体会議の日程は「未定」(外交筋)で、各国代表が本国と連絡・協議を行う時間を入れると、28日午後3時(同29日午前4時)から予定される「閉会総会」までほとんど余裕がなく、ぎりぎりの協議をよぎなくされます。
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