2010年5月27日(木)「しんぶん赤旗」
議長案 各国に提示
NPT会議 最終宣言討議始まる
【ニューヨーク=西村央】ニューヨークの国連本部で開催中の核不拡散条約(NPT)再検討会議は25日の全体会議で、カバクチュラン議長がまとめた議長案に基づいて最終宣言についての討議に入りました。
議長案は、核軍縮、核不拡散、原子力平和利用の3主要委員会の報告を統合したもの。核兵器廃絶に向けた24の行動計画などからなっています。期限を切った廃絶のための国際交渉を主張する非同盟諸国と期限設定に抵抗する核保有国との主張の食い違いなど主要な対立点がそのまま残されています。
第1委員会素案は、核兵器完全廃絶に向けた行程表で合意する方法等を検討する国際会議を2014年に招集と明示しましたが、第2次修正案で削除されました。議長案では、国際会議については「核兵器廃絶を取り扱う権限を持った適切な小委員会をただちに設立する」という表現となり、期限には触れていません。
中東地域の非核地帯創設について、議長案は、「すべての中東諸国が参加する会議を12年に開催する」ことを盛り込みました。
不拡散のための行動計画では、条約の普遍化への努力を強め、これに違反する行動をとることがないようにするなど、24項目の行動計画を明記しました。
■関連キーワード