2010年5月18日(火)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 世界中を熱狂させるスポーツの祭典がせまってきました。4年に1度のサッカー・ワールドカップ(W杯)です▼まさに地球規模。予選には過去最多となる199の国と地域が参加し、853試合をたたかいました。南アフリカでの本大会を勝ちとった32チームは、腕ならぬ“足”を鳴らして来月11日の開幕を待ちます▼日本の初戦は14日夕のカメルーン戦。舞台となるブルームフォンテーンは海抜1395メートルの高地で、6月の夜間は氷点下に冷えこむときもあるそうです。ぜひ、その寒さを吹きとばす熱いプレーをみせてほしい▼「目標はベスト4入り。世界をあっと驚かす」(岡田武史代表監督)という意気込みや良し。攻守一体となったイレブンが俊敏に動き、速いボール回しで勝機を見いだす。集中力の高さや一瞬の判断力がピッチでさえる。そんな日本サッカーの特徴をいかし、世界の強豪に挑む▼「日本の特質や独自性を最も大切にしなければならない。コピーはあくまでコピーで、本物にはなれない」。病で指揮を渡したオシム前監督の言葉です。日本はドイツをはじめ、サッカー先進国から多くを学んできました。しかしその模倣ではなく、日本化したサッカーを追求していくことは協会の方針でもあります▼いま世界は、テロや経済危機、異常気象をはじめ、不穏な空気が漂います。それだけに、貧困や矛盾がうずまくアフリカ大陸で、地球をひとつのサッカーボールに表したW杯が、平和の祭典として成功することを期待したい。





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