2010年5月17日(月)「しんぶん赤旗」
町工場に元気 方策探る
東大阪でシンポ 政治の支援 今こそ
市田書記局長 党の政策説明
日本共産党の東大阪市議団は16日、「東大阪経済の元気を生みだすシンポジウム」を同市内で開きました。日本共産党の市田忠義書記局長、大東市職員労働組合の岡野政俊特別執行委員、布施民主商工会の菰島(こもしま)克彦事務局長、大阪府中小企業家同友会の藤川昌男政策部長らが、政治や行政が行うべき中小企業支援策などについて意見を出し合いました。
東大阪市は、国内有数の町工場の集積地。現在、倒産が相次ぎ、シンポジウムは、現状を打開し元気になるための方策を探ろうと開かれたものです。
市田氏は、日本共産党が先月発表した中小企業政策について二つ特徴を説明。(1)中小企業政策の転換を日本経済全体の立て直しという観点で位置づけている(2)国民の幅広い共同のたたかいで政治を前に動かすことの重要性を重視した―としました。その中で「単に中小企業を守るためだけでなく、中小企業へのまともな還元を通じて日本経済全体の健全な成長に道を開くことになるのは間違いない」と強調しました。
下請取引を適正化し、「単価たたき」等の不公正な取引をやめさせるなど、「大企業と中小企業の公正な取引を保障するルールをつくる」とした第1章など政策の項目ごとに概要を述べ、日本共産党が「町工場は日本の宝」として、機械のリース代や借り工場の家賃の補助など直接支援を求めてきた活動を報告しました。
岡野氏は、大東市のこれまでの産業施策の策定過程などを報告。今後は「現場の声を受け止めながら、本当に地域ぐるみでの産業振興を行っていきたい」としました。藤川氏は、国の中小企業憲章、地方の中小企業振興基本条例の制定の必要性を訴えました。菰島氏は、日本国内の大企業が外国に比べ高い割合で生産の軸足をアジアの各国に移し、「大手が潤っても中小が潤わない現状ができつつある」と指摘しました。
来賓として東大阪市議会の松平要副議長があいさつ。同市の長尾淳三元市長と同市議会の西田友之助元議長が来場しました。