2010年5月16日(日)「しんぶん赤旗」
戦争の時代に戻らぬ
「韓国併合」100年歴史認識共有へ集会
「植民地支配の完全な清算と歴史認識の共有をめざす『併合』100年日本委員会」は15日、東京都千代田区の在日本韓国YMCAで、メーン集会「植民地支配の完全な清算と歴史認識の共有をめざして―政府による戦後補償の完全処理を強く要求する」を開催しました。会場を埋める220人が参加しました。
山田朗明治大学教授・歴史教育者協議会委員長が「戦争と植民地支配の時代に戻らないために」と題して基調報告。山田氏は「日本では、日露戦争が何のための戦争だったのかの歴史認識が弱い」と指摘し、日露戦争が日本による朝鮮半島の植民地化を本格化する転機となったことを示しました。「韓国併合」100年の今年を「日清・日露戦争から太平洋戦争までを一体的にとらえて、日本の近代化の過程を再検討する機会にしなければならない」と述べました。
このあと、橋本登志子氏が相模湖ダム建設での中国人・朝鮮人「強制労働」について、吉川春子元日本共産党参院議員が日本軍「慰安婦」問題を、石橋正夫氏が関東大震災・朝鮮人虐殺事件について述べるなど7人が報告し、人権侵害を告発しました。
集会は、日本政府と衆参両院に対し、「朝鮮植民地支配に対する明確な謝罪と賠償を速やかにおこなう」ことを求めるアピールを採択しました。
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