2010年5月9日(日)「しんぶん赤旗」
主張
5・16青年大集会
願い実現へ、力合わせて
「まともに生活できる仕事を!人間らしく働きたい!」をスローガンに、5月16日、東京・明治公園で「全国青年大集会2010」が開かれます。
全国の青年が、職種や正規・非正規の違いをこえ、働き方やくらしをめぐる切実な願いとたたかいを持ち寄ります。
「人間らしく働きたい」
「1日8000円の仕事が月6、7回しかなくなり、やっていけなくなって今日辞めた。所持金は1000円」(東京・30歳男性)、「午前8時から午後10時まで仕事で、休憩は20分。タイムカードもなく、残業代も出ない。2年働いて限界だった」(千葉・26歳女性)―集会実行委員会が取り組んだハローワーク前実態調査で寄せられた声です。民主党政権になったいまも、青年の雇用破壊と異常な働かされ方は続いています。
このもとで、集会スローガンが青年の心をつかんでいます。ビラを受け取った青年が「『人間らしく働きたい』って、私の思いにぴったり」と語るなど、集会への共感と期待が急速に広がっています。
2003年からこれまで5回積み重ねられてきたこの集会は、青年の貧困や働くルールの問題を一大社会問題に押しあげるうえで、大きな役割を果たしてきました。回を重ねるごとに、取り上げるテーマも働きがい、学費、就職難、子育てなど多彩に広がり、青年が数千人規模で一堂に会する国内有数の集会に成長してきました。前回08年の集会には過去最高の4600人が参加し、社会にインパクト(影響)をあたえました。
今年の集会は、民主党政権への国民的な失望と怒りが高まるなか、参議院選挙も目前という時期に開かれます。「使い捨て」労働の温存でなく、派遣法の抜本改正をかちとり、「正社員が当たり前」の社会をめざすたたかいも正念場です。
この集会の成功は、青年の要求実現のたたかいと労働組合運動の発展に、大きな力となります。総選挙で国民がきりひらいた新しい政治の流れを、さらに前進させるうえでも重要な意義があります。
今年の集会では、大企業の「派遣切り」や偽装請負にノーの声をあげ、直接雇用を求めたたかう青年たちが発言するのをはじめ、全国の青年の勇気あるとりくみが交流されます。全労連の大黒作治議長、反貧困ネットワークの宇都宮健児さん、湯浅誠さんがあいさつします。日本共産党を代表して志位和夫委員長もあいさつします。
青年が、自分たちの願いの実現を妨げる大もとに何があるのか、どうすれば打開できるのか学びあい、連帯することの大切さを実感し、生きる希望をつかめる、かけがえのない場にしましょう。
連帯と支援を強める
日本共産党は集会の第1回から、青年の実態に心を寄せ、ともにたたかう立場で、志位委員長をはじめ毎回参加をしてきました。集会に持ち寄られた願いを国会や地方議会で取り上げ、実現に力を尽くしてきました。第25回党大会では、青年のたたかいの発展を「日本の大きな希望」と高く評価し、連帯と支援を思い切って強める立場を表明しています。
今年の集会が青年の自主的な集会として大きな成功を収めることを期待します。日本共産党も連帯して成功へ力を尽くします。