2010年5月8日(土)「しんぶん赤旗」
米の高校生 真剣
被爆者と交流 核廃絶誓う
【ケンブリッジ=阿部活士】核兵器の廃絶を求めて、ニューヨーク行動に参加した被爆者など50人の代表が6日、マサチューセッツ州ケンブリッジ市で高校生と交流しました。参加した100人以上の高校生は、被爆者の佐久間邦彦、被爆2世の大中伸一両氏と、沖縄名護から参加した比嘉千明さんら若者の報告を真剣に聞き入って質問し、心通う交流となりました。
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佐久間氏は、生後9カ月で被爆、現在被爆者相談所で活動し、いまも多くの住民が原爆症かと悩んでいることを紹介。「この現実をみるとき世界から核兵器をなくす以外にない」と訴えました。
広島の被爆2世の大中さんは「原子爆弾は、体をつくる細胞や遺伝子を傷つけ、被害は次の世代にも及びます。被害は人類全体と地球にも広がる、だから廃絶は人類の課題です」と。「平和ガイドをしており、広島で会いましょう」と結ぶと、大きな拍手がおこりました。
比嘉さんは、沖縄の米軍普天間基地の実態と無条件撤去をアピールしました。
このあとの質問で「原爆でアメリカ人にたいする憎しみを感じましたか」との問いに、佐久間さんは「1945年の原爆投下は許せないが、皆さん市民への憎しみはありません」と答えると、大きな拍手がわきました。
「原爆投下や第2次世界大戦は日本の文化や暮らしをどう変えたのか」との質問も出ました。代表団の1人が「一番大事なのは、もう戦争はしないと平和な憲法をつくったことです」と答えると、会場はわれるような拍手に包まれました。
米国フレンズ奉仕委員会のジョゼフ・ガーソン氏のほか、ケンブリッジ市の平和委員会責任者、ブライアン・コール氏や在ボストン日本領事館の伊賀三夏副領事が出席し、あいさつをしました。
ブライアン氏は「とても重要なセッションでした。被爆者に力強い印象を持ちました。これを機会に、アメリカの平和の活動を強めることが大事だと思った」と感想を語りました。
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