2010年5月5日(水)「しんぶん赤旗」

県内移設発言“あ然”

市町村長ら首相と懇談

沖縄

　４日、沖縄県を訪問した鳩山由紀夫首相は、宜野湾市内で米軍基地を抱える１９人の市町村長と懇談しました。

　懇談では翁長雄志・那覇、伊波洋一・宜野湾両市長と鳩山首相があいさつ。翁長市長は「（４月２５日の）県民大会で、保守も知事もお年寄りも子どもも若者も声を一つに、自らの意思で基地の国外・県外移設を求めた」とのべ、「県民の声を直接聞き、政治生命をかけた大いなる決断」を促しました。伊波市長は、住民との直接対話の実施に謝意を表しながらも、県内移設反対の思いを伝えました。

　その後、非公開となり首長全員が発言しましたが、懇談を終えて会場から出てきた首長らの顔はこわばっていました。翁長市長は「（首相は）実に抽象的に話をされた。県内でお願いする以外にない、ご理解をいただきたいと。全身から力が抜けるような感じでした」と落胆の表情。

　うるま市の島袋俊夫市長は「残念のひとこと。おそらく１９市町村長とも大変なショックを受けたと思います。（解決の期限が）『５月』とのお話がすべて選挙がらみの設定で、“また沖縄にお願い”という言葉が出た時は、もう、あ然として、本当に総理かと、私も大きなショックを受けた」と語り、「４・２５で示した９万人余の意思がまったく伝わっていないのかという思いをしました」。

　稲嶺進・名護市長は「“県民に負担をお願いしなければならないことになる”とお話がありましたので、再び辺野古にもどることは絶対許されませんと申し上げた」とのべました。

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