2010年5月3日(月)「しんぶん赤旗」
保有国は義務果たせ 国連事務総長
|
【ニューヨーク=坂口明】国連の潘基文事務総長は1日、国際平和会議で演説し、3日開幕の核不拡散条約(NPT)再検討会議では5年前の前回会議の失敗を繰り返すことはできないと訴え、核兵器廃絶条約締結の意義を強調しました。
朝鮮戦争直後に少年時代を過ごした潘氏は、「事務総長に就任した最初の日から核軍縮は私の最優先課題だ」と表明。広島を訪問した体験と被爆者の苦しみに触れ、「決して繰り返されてはならない。核のない世界まで、われわれはどれだけ待たなければならないのか」と述べ、「核軍縮は緊急に必要なものであり、われわれはそれを達成する決意だ」と語りました。
潘氏は、2万5000発以上の核兵器の存在、核テロリズムの危険、イランと北朝鮮の核計画など問題は山積しているが、失敗は今回許されないと強調。核保有国に対し、NPTで規定されている核軍縮交渉の義務を果たすよう求めました。
■関連キーワード