2010年5月1日(土)「しんぶん赤旗」
NPT議長 核廃絶条約を重視
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【ニューヨーク=坂口明】3日から開かれる核不拡散条約(NPT)第8回再検討会議の議長に就任予定のカバクチュラン・フィリピン国連大使は4月29日、国連本部で記者会見し、今回の会議に向けてNPT加盟諸国が、核兵器廃絶のための国際条約の問題を重視していることを強調しました。
同大使は、今回の会議に対しNPT加盟諸国が重視している課題として、(1)NPTの普遍性(2)核廃絶国際条約(3)NPTの制度的問題―の3点を挙げました。このうち(2)に関連して大使は、2000年の第6回再検討会議で「自国の核兵器の完全廃絶を達成する核保有国の明確な約束」を含む核軍縮のための13の実際的措置が合意されたのに、05年の前回会議でそれが無視されたと指摘。今回の会議では、2000年の合意を再確認するだけでなく、核廃絶という最終目標にどう結びつくかが問われてくると語りました。
同大使はまた、1995年の第5回再検討会議で合意された中東非核地帯設置の問題が、今回の会議で大きな争点の一つになるとし、この点でも「根本的な結論」が期待されると述べました。
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