2010年4月30日(金)「しんぶん赤旗」
有明訴訟
開門調査へ具体策を
与党報告書で 弁護団が会見
国営諫早湾干拓事業の与党検討委員会が28日、赤松広隆農水相に提出した報告書について、「よみがえれ!有明訴訟」弁護団は同日、佐賀県太良町で記者会見しました。
堀良一弁護団事務局長は、報告が開門調査実施に踏み込んでいることを「一歩前進」と評価しました。
そのうえで、開門した場合の漁業や農業・防災への不安について具体的な対策が示されていないとして「もろ手を挙げて喜べるものではない」と述べました。
堀氏は、深刻な漁業被害から抜け出すためには、一日も早く開門して調整池に海水を入れて水を浄化することが緊急に求められていると述べ、「短期開門調査レベルの開門はすぐできる」と強調しました。
弁護団が漁業と農業・防災が両立する方法として段階的開門を提起していることを紹介し、農水省に裁判上の開門協議に応じるよう要求しました。
弁護団として赤松農水相に面会し、具体的な対策を協議したいと述べました。