2010年4月29日(木)「しんぶん赤旗」

“金食い”事業対象外

市田氏が仕分け作業を批判


 日本共産党の市田忠義書記局長は28日、京都市内で記者会見し、鳩山政権の事業仕分けについて「いま最も税金を使っている独立行政法人が対象になってない。日本高速道路保有・債務返済機構だ」と指摘しました。

 市田氏は、高速道路料金引き下げのために国が同機構の3兆円の借金を肩代わりし、2010年度予算で4006億円が同機構関連で国費支出となっていることを明らかにし、「まじめに取り組むなら、一番に取り上げるべきだが対象外となっている」と述べました。

 また、日本原子力研究開発機構が対象となっていますが、ナトリウム漏れ事故を起こしたにもかかわらず運転再開しようとしている高速増殖炉「もんじゅ」の事業を仕分けしていないことについても批判。事業仕分けでは、都市再生機構の賃貸住宅について高齢者・低所得者向け住宅は自治体または国へ、市場家賃部分は民間に移行する方向で整理したことをあげ、「公団住宅の分割・売却の方向を打ち出すなど国民にとって重大な『判定』を行っている」と語りました。

 米軍再編の経費や思いやり予算が増え、軍事費全体で162億円増となっているとし、「税金のムダ遣いにメスを入れ効率的な行財政を行うのは当然だが、第1弾、2弾通じて最大の税金のムダ遣いである軍事費は一切手つかずで、逆に増えた」と指摘しました。

首相無責任

小沢氏問題で

 市田氏は会見で、小沢一郎民主党幹事長を東京第5検察審査会が「起訴相当」としたことに小沢氏が「驚いている」とコメントし、鳩山由紀夫首相が「コメントは差し控える」と語ったことについて「鳩山氏は民主党の党首でもあり責任者としていくらでもコメントできる。きわめて無責任だ。政権党の幹事長にかかわる重大な疑惑で民主党自身が自浄作用を発揮するべきだ」と語りました。





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