2010年4月28日(水)「しんぶん赤旗」
日本郵政 異常なノルマ
大門議員追及 「罰金で飲み会」
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日本共産党の大門みきし議員は27日の参院財政金融委員会で、かんぽ生命保険の現場で営業目標を達成できなかった社員に罰金を科す異常なノルマ主義が横行していることを告発し、調査と再発防止を求めました。
大門氏が取り上げたのは愛知県名古屋市の中川郵便局。同局の会議資料には「バーツからの脱却!」と大書されています。
大門氏は、「バーツ」とは罰金を示す隠語であること、文書はお客様サービス部長が作成したもので、部・局ぐるみの可能性があると指摘。さらに、集めた罰金と局から出る報奨金で、「リラ」と名づけた「交際費」を配布したり、有志による宴会や慰安旅行時の飲食代にまで使われていると暴露しました。
大門氏は、賃金を減らす罰金徴収は労働基準法違反であり、罰金や報奨金によるノルマで金融商品を販売させることは金融庁の監督指針にも違反すると指摘。金融商品の販売をあおれば、郵便局の場合、お年寄りに被害を広げかねない大問題だと厳しく批判しました。
亀井静香金融担当相は「社員は利益を上げるための道具ではない。罰金で社員の士気が上がるわけはなく、聞くに堪えない話だ」、日本郵政・斎尾親徳専務執行役は「指摘のあった局については(徴収した罰金は)すでに(社員に)返金した。処分などの対応も考えている。他の局でも同様の問題が起こらないよう指導したい」と述べました。