2010年4月28日(水)「しんぶん赤旗」
小沢氏は「起訴相当」
検察審議決 供述は不合理
政治資金虚偽記載
民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐる事件で、政治資金規正法違反罪(虚偽記載)で告発されながら不起訴処分となった小沢氏について、東京第5検察審査会は27日、「小沢氏の供述は不合理で信用できず、共謀共同正犯が成立する」として、起訴すべきだとする「起訴相当」を議決しました。
小沢氏は26日の記者会見で、「1年間の強制捜査で潔白を証明してもらった。検察審査会もそのことを冷静に受け止めてご判断いただければ」などと、“圧力”をかける発言をしましたが、今回の議決は小沢氏の釈明にたいして市民常識が「ノー」を突きつけた格好です。
今後、東京地検特捜部が再捜査し、改めて処分を決めます。再び不起訴とされても、2回目の審査で、11人の審査員中8人以上が起訴すべきだと判断すれば、小沢氏は裁判所が指定する弁護士によって強制的に起訴されることになります。
検察審は議決書で、同会の政治資金収支報告書について、提出前に確認することなく了承していたとする小沢氏の供述について、「極めて不合理、不自然で信用できない」と指摘。その上で、「絶大な指揮命令権限を有する小沢氏の地位と、衆院議員石川知裕被告ら3被告の立場などを総合考慮すれば、共謀共同正犯が成立するとの認定が可能」と判断しました。
さらに「『秘書に任せていた』と言えば、政治家本人の責任は問われなくていいのか。政治家とカネにまつわる政治不信が高まっている状況もあり、市民目線からは許し難い」と言及。「小沢氏を起訴して裁判で責任を問うことが、善良な市民としての感覚だ」と述べました。