2010年4月26日(月)「しんぶん赤旗」

きょうの潮流


 大会が終わり、司会者が「いまも渋滞の中、たくさんの人が会場に向かっています」と紹介しました。9万人の大集会の司会を1人でつとめきったその女性は、地元の読谷高校の生徒でした▼「米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還と、県内移設に反対し、国外・県外移設を求める県民大会」。黄色いシャツやスカーフ、横断幕。基地の県内たらい回しにこだわる政府に、「イエローカード」をつきつけました▼あいさつする人、決意表明する人、口々に沖縄の未来を語りました。「子や孫に誇れる、基地のない沖縄を」(県議会議長・高嶺善伸さん)「子や孫に苦難の道を歩ませてはなりません」(名護市長・稲嶺進さん)▼うるま市長の島袋俊夫さんが「沖縄の未来をたくす子どもたちに新基地はいらない」といえば、勝連漁協組合長の赤嶺博之さんも続きました。「美しい海を未来に残すことも組合長の責任です」。戦後65年。がまんも限界の沖縄県民は、未来をみすえています▼移設先探しで迷走し、立ち往生する鳩山政権から、未来を構想する力はみてとれません。いつまでも米軍基地が幅を利かす日本の未来しか、思い描けないのでしょうか。しかし、「最低でも県外へ」と公約した首相は、民意と向き合わなければなりません。そして昨日、沖縄の民意があらためてはっきり示されました▼基地に近い普天間高校の3年生、岡本かなさんと志喜屋成海さんの言葉が、県民大会の心を象徴していたようです。「未来は、私たちの手のなかに」





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