2010年4月23日(金)「しんぶん赤旗」
アナログテレビ放送 “終了”1カ月前倒し
NHK・民放計画 映像やめ音声のみ
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2011年7月24日に予定されているアナログ放送の打ち切り=地上デジタル放送への全面移行で、停波日の約1カ月前からアナログ放送の画面が「お知らせ画面」(写真)に切り替わり、通常放送の映像が見られなくなることが、22日わかりました。
総務省や放送事業者でつくる「全国地上デジタル放送推進協議会」が同日発表した「アナログ放送終了計画」(第3版)によると、「11年7月1日からすべての放送時間帯にお知らせ画面による放送を実施する」と明記。国民のデジタル化の進ちょく状況によっては「前倒しも検討」するとしています。
お知らせ画面では、通常のアナログ放送は「音声」のみ。実質的にアナログ停波の“1カ月先行実施”となります。民放だけでなくNHKでも「計画に沿って実施する」(広報部)としています。
総務省では「アナログを見ている人に対し、間もなく電波が止まることを伝えるためには必要な手段」と説明。地デジテレビへの早期買い替えにつなげたい考えです。
同計画では11年7月までに地デジ受信機の100%(5千万世帯)普及を掲げています。しかし、不況による普及の遅れや、都市部のビル陰に対応する共聴施設の改修の遅れが顕在化。期限までに地デジに対応できない人が大量に出ることが予測され、今回の“前倒し打ち切り”の影響が懸念されます。