2010年4月23日(金)「しんぶん赤旗」
鳩山首相元秘書に有罪
献金偽装 国民あざむく
鳩山由紀夫首相の資金管理団体「友愛政経懇話会」(友政懇)をめぐる偽装献金事件で22日、政治資金規正法違反(虚偽記載)に問われた元公設第1秘書の勝場啓二被告(59)に東京地裁は禁固2年、執行猶予3年(求刑禁固2年)の有罪判決を言い渡しました。
平木正洋裁判長は「政治資金の公開制度や政治活動の公明性への国民の信頼は著しく損なわれ、政治への不信感が醸成されかねない」と批判しました。「友政懇」の収入は、鳩山首相と実母が提供する資金がほとんどを占めていました。勝場被告は、実際には寄付がなかったのに個人献金やパーティー収入を水増し。2004年から08年分の収支報告書に総額3億5990万円も水増しした虚偽の記載をしていました。寄付をしたとして記載されたのは5年間で270人にのぼります。
関連政治団体「北海道友愛政経懇話会」の収支報告書も、勝場被告の指示の下で、首相の実母と姉からの寄付1200万円(4年分)を不記載。パーティー収入も3000万円余(3年分)を水増ししていました。
判決は「長年政治の世界に身を置きながら、政治資金規正法の目的や収支報告書の重要性に思いをいたすことなく、犯行を繰り返したのは誠に遺憾」としました。