2010年4月22日(木)「しんぶん赤旗」

気候変動解決 変革の力で

ボリビアで世界諸国民会議

129カ国・2万人集う


 【メキシコ市=菅原啓】南米ボリビアで20日、モラレス政権と社会運動団体が呼びかけた「気候変動に関する第1回世界諸国民会議」が開幕しました。会場となった同国中部コチャバンバ近郊のティクイアパには、世界129カ国の環境運動、先住民団体の活動家、政府代表など約2万人が集まりました。


 「気候を変動させず、モデルを変える」とのスローガンがあふれるスタジアムで行われた開会式で演説したボリビアのモラレス大統領は、気候変動の大本に、環境破壊を顧みない資本主義経済モデルの問題があることを強調。「資本主義は不平等と同義語であり、母なる大地(地球)の破壊と同義語だ。資本主義が死滅するか、さもなくば、地球が死滅するかだ」と声を張り上げました。

 チョケワンカ外相は、「国民には、少しずつだが、自分たちの問題を自分たちで解決していく変革の力がある」とのべ、参加者を励ましました。

 潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は開会式で読み上げられたメッセージで、今回の会議を通じて、「私たちは、気候変動(の脅威)に最もさらされている人々、この現象に関係がないにもかかわらず、今後その影響をもっとも受ける人々の声に耳を傾ける」と表明。11月にメキシコで開催される気候変動枠組み条約第16回締約国会議(COP16)に向けて、今回の会議が積極的、建設的な貢献となることを期待すると述べました。

 会議は、22日までの予定で、温暖化に責任のある企業や国を裁く国際法廷の創設、温暖化問題の具体的な方策の是非を問う世界一斉国民投票の実施などについて、17の分科会に分かれて議論が行われます。





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